α-リノレン酸は、炭素数18、二重結合数3の多価不飽和脂肪酸でn-3系と呼ばれるグループを代表する脂肪酸です。えごま油、シソ油、フラックス油などのように、豊富にα-リノレン酸を含む植物油(60%程度)は食用油としての販売量はまだ限られています。その為大変貴重なものとなっております。
また、α―リノレン酸は私たちのからだに絶対欠かせず、体の中では作れない、食品からとらなけばいけない為、必須脂肪酸と呼ばれています。α―リノレン酸は体内でEPA,DHAに変換されます。EPA,DHAは魚の油と同じ成分で特に青魚に多い成分として知られています。
ドコサヘキサエン酸(DHA) | |
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存在部位 | 機能 |
神経系(脳) | 神経の発達 |
網膜細胞 | 学習機能の向上 |
心筋 | 網膜反射能の向上 |
精子 | 制がん作用 |
好酸球 | 抗アレルギー作用 |
エイコサペンタエン酸(EPA) | |
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存在部位 | 機能 |
脳を除く各組織のリン脂質 | 血栓症の予防 |
降圧作用 | |
降トリグリセリド作用 | |
制がん作用 | |
抗アレルギー作用 |
油を構成する「脂肪酸」にはバター、ラードに多く含まれる「飽和脂肪酸」、オリーブ油等に多く含まれる「1価不飽和脂肪酸」、えごま油、大豆油等に多く含まれる「多価不飽和脂肪酸」などがあります。
特に「多価不飽和脂肪酸」の中でも「オメガ3脂肪酸」=「α―リノレン酸」は体の中で作る事が出来ない為、食物から摂取する必要がある為、「必須脂肪酸」と呼ばれています。
主な油の種類 | 動物性脂肪(ラード)・卵・乳製品・オリーブ油 |
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この脂肪は飢餓対策機能。つまり食べた量と使った量の差が脂肪として蓄えられ、肥満へとつながるわけです。あの「おなかについた脂肪」のことです。ただし、大量に摂取しない限り成人病の危険要因にはならないことがわかってきました。
主な油の種類 | サフラワー油(紅花油)・サラダ油・コーン油などの植物油 |
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リノール酸はいくつかの炎症を起こす強力な仲介物質を作り出す要因を持っている。つまり過剰に摂取すると成人病(脳梗塞・心臓疾患)やアレルギー疾患・アトピーになるのではと言われています。
主な油の種類 | えごま油・しそ油・あまに油・魚油(特に青魚の油)、魚介類、白菜やほうれん草などの野菜にも含まれている。 |
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リノール酸とは逆に炎症を抑えるように働きます。成人病(脳梗塞・心臓疾患)の予防、アレルギー疾患・アトピーの防止、また脳を活発にすると言われています。
これは体の中では作ることができないもので、食物からしか取ることができません。